コンクリートの圧縮強度と非破壊試験について
コンクリートの圧縮強度について
コンクリートの圧縮強度と非破壊試験の背景について
コンクリート圧縮強度の非破壊試験法について
iTECS法によるコンクリートの圧縮強度試験の原理について

iTECS法による新設コンクリート構造物の圧縮強度試験方法
1 コンクリート打設時に円柱供試体を複数作成し、これら供試体における圧縮強度と弾性波
2 コンクリート構造物の任意の場所において、iTECS法により弾性波速度を測定します。
3 構造物で求めた弾性波速度と強度換算式から圧縮強度を推定します。
iTECS法による既設コンクリート構造物の圧縮強度試験の試み
iTECS法による既設コンクリート構造物の圧縮強度推定方法の検討
新設構造物の建設時に66 種類の配合のコンクリートで円柱供試体を12 本ずつ作製し、これらの円柱供試体に対して、SIA-T-01 で規定される手順により弾性波速度と圧縮強度の測定が行われました。66種類の配合の全円柱供試体で得られた弾性波速度と圧縮強度の関係式を(1)に示します。
fc=1.224×10-17×VP5.129 (1)
これらの結果から、既設構造物にも適用する規格が進められています。
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コンクリート強度の特性値は、圧縮強度、引張強度、曲げ強度、せん断強度等があります。
コンクリート構造物は、一般に圧縮強度に基づいて設計され、また、コンクリート構造物の品質を管理していく上で、圧縮強度を把握する事は極めて重要です。
圧縮強度を調べる方法には、2通りあります。
①は、既設構造物の耐久性診断や耐震診断等に行われ、②は、レディーミクストコンクリートの受入れ時の検査を目的に行われます。
現状では、圧縮強度の確認はコアによるものが主流となっています。しかしながら、場所の制約や破壊によるものなので、箇所数に制限があるのが問題です。このため非破壊試験によるコンクリートの強度測定に期待が高まっています。