一般社団法人 iTECS技術協会
理事長 久保 元
本協会は、会員の相互扶助の精神に基づき、会員のために必要な技術支援及び共同事業(研究)を行い、iTECS技術の普及、会員の技術向上及び事業拡大に寄与することを目的に2004年9月に設立されました。その5年後の2009年11月には、社会的信用の観点から一般社団法人の法人格を取得しました。
iTECSとは、【integrity Test Equipment for Concrete Structures】の頭文字をとって名付けられました。
iTECS技術は、①コンクリート板厚測定、②圧縮強度推定、③ひび割れ深さ測定、④剥離浮き検知、⑤内部欠陥探査、⑥シース充填度診断などに適用可能な技術です。
近年、コンクリートを材料とする社会資本は、新しく作る時代から、その価値を維持・保全する時代に移行していると言えます。人の健康を守るために健康診断が必要であるように、暮らしに密着した道路・橋梁などの社会基盤施設を守るための技術の一つとしてiTECS技術が役立ってくれることを願っています。
今後も信頼される技術の確立を目指し、技術開発の継続、測定技術・解析技術に関する技術標準化、さらには、より一層のiTECS技術の普及に協会のみなさんと力を合わせて前進したいと考えています。
衝撃弾性波を用いたコンクリート構造物の健全性診断技術(iTECS技術)の開発によって,コンクリート構造物の非破壊診断技術に大きな進歩がもたらされ,また実際に既設および新設コンクリートの健全性調査・診断の機会は増加の一途を辿っています.このような状況の中で,iTECS技術をより普及させるためには,測定技術の社会的認知,信頼性向上が必須となりつつあるものと思われます.
今日,コンクリートを材料とする社会資本は,新しく作る時代から,その価値を維持・保全する時代に移行しつつあります.このためには,適切な社会資本整備計画を立案することが必要ですが,それに先立ち,まずはコンクリート構造物の現状を的確に診断することが重要であり,信頼性の高い技術に対する強い要望があります.
このような社会的要請に応えるため,ここにiTECS技術協会を設立し,更なる技術の向上を目的とした技術開発,また客観的な立場から測定技術,解析技術に関する技術標準を設けて診断結果の信頼性向上,さらにはより一層のiTECS技術の普及を目指して参りたいと存じます。
平成16年9月24日
iTECS技術協会発起人